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てつるぶろぐ

仮住まいなう

仕事をするということ


KICX0749


異動してきて、つまり、新しい職場で働きだして一月半がたちました。


職場の人は一方通行とはいえ知っている人が多くって、覚えることと言えば殆ど純粋に「何をするか」ということなのだけど、技術屋から事務屋になるというのは想わぬところに壁があったりで。
例えば電話だって、今までは電話を取るような部署ではなかったので、呼ばれたらそれは自分宛の電話であって躊躇なく出るだけの話だったのだけど、今は「受話器を取る→話す→保留する→内線で相手を呼び出す→かくかくしかじか→転送ボタンを押す→受話器を置く」という工程だとか「隣の電話が内線呼出し中、それを受ける場合は**と押す」だとか複雑怪奇な(つまり恣意的なデザインであるということなのだろうけど)プロセスを覚えなくてはおちおち出られないという有様。
翻って小学生の時から社会人になって数年経つまでずっと触っていた理科実験器具というのは、錬金術の時代から数々の変遷を経てアフォーダンスを獲得してきたかというのに今更気がつくのでした。

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でも新人研修の手伝いをしていて、パンフレットの配置一つ取ってもユーザーインターフェースと見なせない事もないし、そもそも置き方もプレゼンの一環*1なんだということが今までよりずっとすとんと理解できたりするし、(デザイナーの佐藤卓氏が生理用品のエンボスに心打たれたように:日常のデザイン - tetzlgraph てつるぐらふ)そういう感性のディテールを意識することは、見方によっては先月までやっていたなにがしかに入っている100億分の何gの成分を測定する仕事よりも繊細さが要求されたりする訳で。測定は機械がやってくれるけれど、気づくのは自分だけが頼りというか。




そして何より、自分が数年前同じところを通って来たのに、すっかり気づかないままだった「コレをしてくれる/してくれた誰か」になっているというのが、何と言うか、嬉しいわけでも感動するわけでもないのだけど、もう至極単純なまでに、ああ、おもちろいなあ、文化的雪かき、と思うのです。*2
「入社式は○時△階会議室集合」と言われて行った浮き足立っていたあの頃の自分には、会議室を予約して机と椅子並べてパワーポイントを用意してレジュメ印刷してファイルに綴じて背表紙にテプラで『平成20年度入社研修』と貼って名札を作って役員に「まあお忙しいと思いますが新人のためにそこを何とか」と頭下げて会議飯の手配もして宿泊の手配もして…という人は存在しなかったのにね。


あと人と関わる仕事も結構楽しいなと。
ちょうど今来年度採用試験中でその連絡とかで学生さんと喋る機会が多いんだけど、この年になると院卒でもすっかり年下で愛い奴に思えてくるのですね。電話越しに声が震えてたり、とちったり。
自分もあの時手震わせるくらいの勢いで電話してたから、極力口語的表現で「お気をつけてお越し下さいねー」とか言ってみたりしてるんだけど、ちょっとはほぐれてくれてるのだろうか。
他にもメールの文面を個別に書いたり、面接の案内の宛名を万年筆で手書きしてみたり(下手な字ですまん)。こういうところは画一的なシステムを導入できてない中小企業の強みなのかもね。
ま、とにかくうちを気に入って応募してきてくれた人たちには(うちに限らず)良い職場にあたってほしいなと思うのでした。*3


なんだ、仕事するのって負けかもしれないけど楽しいじゃないのさ、と想う訳なのでした。


さて、まだ気づいていない事は何でしょう。

*1:ちなみに「職員のプレゼンレベル向上が必要」という役員は自分の資料をwordでプロジェクションしてましたが…どの口がー!orz

*2:空中キャンプさんの言うとおり、でも子狸も捨てがたいのですけど…

*3:ちなみに個人的な感想では、履歴書の写真はちゃんと写真屋さんで撮ってもらった方がよいです。お金かかるけど、そういうとこ手ぇ抜かない姿勢は大事なんじゃないかなー。うちの担当者は部長以下何故かみんなカメヲタなので「ちょ、ホワイトバランスひでww」みたいな話してますが